
高輪ゲートウェイ駅から徒歩1分、泉岳寺駅に隣接して建つ地上31階・高さ166.86mの大規模複合棟が、THE LINKPILLAR 2 です。延床面積208,080㎡、基準階約1,100坪。事業主はJR東日本で、高輪ゲートウェイシティ(TAKANAWA GATEWAY CITY)を構成する建物のひとつです。
この棟の性格は、オフィスビルというより「ビジネスワーカーの生活基盤を1棟に収めた建物」にあります。クリニック、大型フィットネス、認可保育園、商業施設が同居し、さらに街全体へエネルギーを供給するエネルギーセンターを抱えています。順に見ていきます。
建物の概要
- 所在地:東京都港区高輪2-22-1
- 規模:地上31階
- 高さ:166.86m
- 延床面積:208,080㎡
- 基準階面積:約1,100坪
- 事業主:JR東日本
- 最寄駅:高輪ゲートウェイ駅 徒歩1分/泉岳寺駅 隣接
1棟に収まっているもの
オフィス
公式には「フレキシビリティの高いオフィスフロア」と記載されています。基準階約1,100坪は、ワンフロアに300名前後を配置できる規模です。
2026年に竣工する建物のうち、基準階が1,000坪を超えるのは本棟(1,100坪)とOIMACHI TRACKS(1,500坪)だけです。次いで明治安田新宿ビル(820坪)。大規模なフロアプレートを求める企業にとって、この年の選択肢は限られます。
クリニック:TAKANAWA GATEWAY Clinics
「Medical & Life Design Hub」として、急性期から慢性期まで対応する複数の診療科目が入ります。外国人の受診にも対応し、健康診断や人間ドックといった予防サービス、調剤薬局を併設。診療後の薬の受け取りまでワンストップで完結します。
従業員の健康診断を館内で受けられることは、実務上の意味があります。定期健診のために全社員が半日移動する手間が消えます。外国籍の従業員を抱える企業にとって、外国語対応の医療機関が同じ建物にあることも条件として効きます。
フィットネス:THE JEXER TAKANAWA
「街全体を活用したフィットネスフィールド」をコンセプトとする大型フィットネス施設です。ビジネスワーカー向けのプログラムに加え、子ども向けのスイミングスクールも運営されます。
保育園:ポピンズナーサリースクールうみ
港区認可保育園が入ります。THE LINKPILLAR 1 NORTH にある「そら 高輪ゲートウェイ駅前」の姉妹園で、「海」をデザインコンセプトにした園です。電車や新幹線が見渡せるテラスで活動します。
- 基本保育時間:7:15〜18:15
- 延長保育時間:18:15〜20:15
認可保育園が入居ビルにあることは、育児中の従業員の通勤設計を変えます。園と職場が同じ建物なら、送迎の移動がゼロになります。街区内にはLINKPILLAR 1 にも姉妹園があり、2園体制です。
商業:NEWoMan TAKANAWA MIMURE
「100年先も続く都心のコミュニティビレッジ」を掲げる商業ゾーンです。ビール、コーヒー、チョコレートなどのオープンファクトリーを併設し、製造の現場を見せる構成になっています。
エネルギーセンターを抱えるという意味
この棟には、街のレジリエンス(回復力)を支えるエネルギーセンターと地域冷暖房設備が置かれています。街全体に環境性能の高いエネルギーを供給し、災害時も電力と熱を確保する役割を担います。
個別のビルが非常用発電機を持つのとは考え方が違います。街区単位でエネルギー供給の中枢を持ち、その中枢がこの棟にある。停電時に自棟だけでなく街区全体が機能を維持する設計です。
事業継続計画(BCP)を持つ企業にとって、建物単体の電源容量だけでなく、街区としての供給体制がどうなっているかは確認しておく価値があります。
街区全体の構成
高輪ゲートウェイシティは、車両基地の跡地に生まれた街区です。「世界中から多様な人々が集い、共に創り、成長する街」を掲げ、複数の建物で構成されます。
- THE LINKPILLAR 1 NORTH / SOUTH:駅前のツインタワー。国際的な大企業の本社機能の入居を想定したハイグレードオフィスと、国際会議の誘致に対応する大規模コンベンション。SOUTH棟高層にラグジュアリーホテル、NORTH棟高層にボタニカル・ルーフトップ空間
- THE LINKPILLAR 2:本記事の対象
- NEWoMan TAKANAWA South・North:商業施設。地上100m超に「NEWoMan TAKANAWA LUFTBAUM」
- TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE:住宅
- MoN Takanawa: The Museum of Narratives:文化創造発信施設
MoN Takanawa
街区の文化施設です。約1,500㎡の展示空間「Box1500」、ステージ全面にLEDを備えたシアター空間、約100畳の畳空間を持ち、展示からパフォーマンス、体験まで対応します。足湯テラス、月見テラス、神社、ファームといった滞在空間、レストラン、カフェも併設されます。
スパイラル状の外装デザインは隈研吾建築都市設計事務所によるもので、木材を多用し緑に覆われた外観になっています。植栽の多くは日本の在来種で構成されます。
高輪築堤ギャラリー
高輪築堤は、明治5年(1872)に日本初の鉄道が新橋・横浜間に開業した際、高輪海岸沿いの海上に鉄道を走らせるために築かれた鉄道遺構です。まちづくりの過程で出土し、その保存と活用のためのギャラリーが開館しました。2028年春には現地保存・公開が予定されています。
再開発で出土した遺構をどう扱うかは、この街区が長く議論された論点でもありました。
立地
高輪ゲートウェイ駅と泉岳寺駅
高輪ゲートウェイ駅は2020年開業のJR山手線・京浜東北線の駅です。本棟は泉岳寺駅(都営浅草線・京急線)に隣接しており、京急線で羽田空港へ直通します。品川駅も徒歩圏で、東海道新幹線が使えます。
羽田と新幹線の両方に短時間で出られる立地は、都内でも限られます。
新しい街であることの含意
高輪ゲートウェイシティは、既存の街に建物を挿入するのではなく、まとまった土地に街区ごと作られた開発です。周辺の商業集積や飲食店の厚みは、丸の内・日本橋・渋谷といった成熟したエリアとは異なります。街区内の施設が日常を担う構成になっているため、入居後の生活は街区内の充実度に左右されます。
その点で、クリニック・フィットネス・保育園・商業を1棟に収めたこの棟の作りは、街区の設計思想をそのまま体現しています。
検討時に確認したい点
記事執筆時点で、天井高・床荷重・OAフロア・専有部の電気容量といった仕様は公表されていません。基準階1,100坪という規模と施設構成は明快ですが、実務的な検討にはこれらの数値が要ります。
また、複合棟のためオフィスとして使える階は建物の一部です。31階建てのうち、商業・クリニック・フィットネス・保育園・エネルギーセンターが占める階を除いた範囲がオフィスになります。募集階の位置と面積は個別の確認が必要です。
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掲載情報は各ビルの公式発表をもとに当サイトが編集したものです。募集区画・賃料条件は掲載していません。空室や内覧のご相談はお問い合わせください。