大崎駅から徒歩2分の場所で、地上37階の複合ビルが2026年2月に完成しました。大崎駅西口F南地区第一種市街地再開発事業。木造密集市街地の建物を共同化し、土地の高度利用を図る事業として、2018年3月の都市計画決定から8年をかけて進められてきたものです。
住宅約451戸を含む複合用途で、オフィスのほか店舗・保育所が入ります。この記事では、東京都が公表している事業概要をもとに、この再開発が何をしようとしたのかを整理します。
事業の概要
- 施行者:大崎駅西口F南地区市街地再開発組合
- 所在地:東京都品川区大崎二丁目および三丁目地内
- 地区面積:約0.6ha
- 総事業費:約381億円
- 施設建築物の延べ面積:約52,124㎡
- 主要用途:住宅・事務所・店舗・保育所 等
- 住宅戸数:約451戸
- 規模:地上37階
8年の経過
- 2018年3月:都市計画決定告示
- 2021年3月:組合設立(事業計画)認可
- 2022年3月:権利変換計画認可
- 2023年1月:建築工事着工
- 2026年2月:建築工事完了(予定)
市街地再開発事業は、権利者の合意形成に時間がかかります。都市計画決定から組合設立まで3年、着工までさらに2年。この期間の長さが、再開発ビルの供給が読みにくい理由でもあります。
この再開発が解こうとした課題
木造密集市街地の解消
事業の趣旨は、大崎駅西口駅前エリアにあった木造密集市街地の建物を共同化し、土地の高度利用・有効利用を図ることにあります。木造密集市街地は延焼リスクと避難路の確保が課題で、東京都が長く取り組んできたテーマです。
個々の敷地では建て替えが進まない区域を、権利変換によってまとめ、1棟の高層建築物に置き換える。それが第一種市街地再開発事業の仕組みです。
大崎副都心の拠点性を高める
あわせて、良質な都市型住宅の供給と、大崎副都心としての拠点性の向上が掲げられています。オフィスだけでなく住宅451戸を含むのは、職住近接の受け皿をつくる意図があります。
整備される都市基盤
歩行者デッキネットワーク
大崎駅南改札から後背地にいたる連続した歩行者デッキが整備されます。大崎はゲートシティ大崎、ThinkPark、大崎ウィズシティなど駅周辺の再開発が段階的に進んできたエリアで、デッキで街区をつなぐ構成が特徴です。この事業もそのネットワークに接続します。
歩道状空地とオープンスペース
歩道状空地の整備と、緑豊かなオープンスペースの形成が計画に含まれます。敷地の一部を公共的な空間として開くことで、容積率の緩和を受ける仕組みです。
低層部の生活支援機能
低層部に子育て支援施設と生活支援施設が入ります。保育所を含む構成は、住宅451戸との組み合わせで意味を持ちます。ここで働く人にとっても、駅前に保育所があることは通勤の設計を変えます。
大崎というエリア
山手線・埼京線・りんかい線
大崎駅はJR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、りんかい線が乗り入れます。埼京線とりんかい線が直通するため、新木場・国際展示場方面へ乗り換えなしで移動できます。渋谷・新宿へも山手線と埼京線の両方が使えます。
オフィス街としての成り立ち
大崎は1980年代から再開発が進み、ソニー、明電舎などの拠点が置かれてきた工業系の街です。近年はIT企業やバックオフィス機能の集積が進みました。都心5区に比べて賃料水準が抑えられ、まとまった面積を確保しやすい点が選ばれる理由になっています。
一方で、この事業のように住宅を含む複合開発が増えており、オフィス専用棟としての供給は限られます。募集されるオフィス階の面積と位置は、個別に確認が必要です。
正式名称について
記事執筆時点で、この建物の正式名称は公表されていません。事業名である「大崎駅西口F南地区第一種市街地再開発事業」で呼ばれています。当サイトでは正式名称が公表され次第、表記を切り替えます。
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掲載情報は東京都および事業者の公表資料をもとに当サイトが編集したものです。募集区画・賃料条件は掲載していません。空室や内覧のご相談はお問い合わせください。