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日本橋本町三井ビルディング &forest|2026年9月竣工予定、日本最大・最高層の木造オフィス

公開 2026/9/7 / 更新 2026/9/7

日本橋本町三井ビルディング &forestの外観
写真: www.mitsuifudosan.co.jp(公式)

日本橋本町に、日本最大・最高層の木造賃貸オフィスビルが2026年9月に竣工します。日本橋本町三井ビルディング &forest。高さ84m・地上18階・地下1階、延床面積27,452㎡、基準階面積357坪。事業主は三井不動産、設計・施工は竹中工務店です。

木造で18階建てというのは、これまで成立しなかった規模です。この記事では、三井不動産が公表している内容をもとに、何がどう作られているのか、そしてオフィスとして選ぶときに何を見ればよいのかを整理します。

建物の概要

  • 所在地:東京都中央区日本橋本町1-3
  • 竣工:2026年9月(予定)
  • 規模:地上18階・地下1階
  • 高さ:84m
  • 延床面積:27,452㎡
  • 基準階面積:357坪
  • 事業主:三井不動産
  • 設計・施工:竹中工務店
  • 最寄駅:三越前駅 徒歩3分/新日本橋駅 徒歩5分

「&forest」というブランドの第1号

この建物は、三井不動産グループが2025年4月に立ち上げた木造建築ブランド「&forest」の第1号物件です。計画段階では「(仮称)日本橋本町一丁目3番計画」と呼ばれていました。

ブランド名には、三井不動産グループの「&マーク」が掲げる共生・共存・共創の理念のもと、保有林での「”終わらない森”創り」に取り組みながら木造化を進め、自然資源を循環させていくという趣旨が込められています。同社は北海道に約5,000haの保有林を持ちます。

ブランドの他の物件

  • MFIP海老名 &forest(神奈川県海老名市):2025年4月着工。国内で初めて木造構造を採用した複数テナント型の物流用途を含む施設
  • (仮称)日本橋本町一丁目5番街区計画:三井不動産として2棟目の木造賃貸オフィスビル。敷地約2,000㎡、延床約18,000㎡、地上11階・地下1階・高さ56m。設計は山下設計、施工予定者は大林組。2028年4月竣工予定

2棟目は本棟より小ぶりですが、公表資料では「1棟目を超える環境性能の向上に挑戦する」とされ、建築時のCO2削減に加えて運用時の省エネ・創エネにも踏み込む計画です。日本橋で木造オフィスが連続して建つことになります。

木造で何が変わるのか

国産木材1,100㎥超を構造材に

三井不動産グループの保有林を含む1,100㎥超の国産木材を構造材に使用します。内装・仕上げ材にも国産木材を積極的に使い、「木ならではのやすらぎとぬくもりを感じられる『行きたくなるオフィス』」を掲げています。

日本の林業では、国産木材の使い道の拡大が長年の課題でした。住宅需要が縮小するなか、非住宅・中大規模建築での木材利用が政策的にも後押しされています。オフィスビルの構造材として国産材をまとまった量で使う事例は、その流れの中にあります。

建築時CO2を約30%削減

一般的な鉄骨造オフィスビルと比較して、躯体部分の建築時CO2排出量を約30%削減する効果が想定されています。

建物のCO2排出は、運用時(電気・ガスの使用)と建設時(資材の製造・輸送・施工)に分かれます。省エネ性能の向上で運用時の排出が減った結果、建設時の排出、いわゆるエンボディドカーボンの比重が相対的に上がってきました。鉄やコンクリートは製造時に大量のCO2を出しますが、木材は成長過程で炭素を固定します。

入居企業にとっての意味

サステナビリティ関連の情報開示を求められる企業では、Scope3(サプライチェーン全体の排出)に賃借しているオフィスが含まれます。入居先の建物がどう建てられたかが、自社の開示に関わる場面が出てきました。

ただし、木造であること自体が賃料や使い勝手を直接変えるわけではありません。木造高層が「実物件として比較できる選択肢」になった、というのが現時点の位置づけです。実際の検討では、天井高・床荷重・OAフロアといった通常の仕様を他のビルと同じ基準で確認する必要があります。

基準階357坪という規模

ワンフロア357坪は、100名前後を配置できる規模です。18階建てで各階357坪という構成は、都心の中規模オフィスビルとして扱いやすいサイズにあたります。

2026年に日本橋・八重洲で竣工する建物は、東京ミッドタウン日本橋 日本橋野村三井タワー(地上52階)、TOFROM YAESU TOWER(地上51階)といった超高層と、野村不動産日本橋本町ビル(基準階511坪)が中心です。その中で357坪は、中間の規模を求める企業の受け皿になります。

18階建てはエレベーターの待ち時間が短く、非常時の階段避難も現実的な範囲に収まります。

日本橋本町という立地

3駅が徒歩圏

三越前駅は東京メトロ銀座線・半蔵門線、新日本橋駅はJR総武快速線。小伝馬町駅(日比谷線)、神田駅も徒歩圏です。東京駅へは総武快速線で一駅、大手町へは半蔵門線で一駅という位置にあります。

製薬・ライフサイエンスの集積

日本橋本町は、江戸期の薬種問屋街を起源に、現在も製薬企業の本社・拠点が集まるエリアです。三井不動産が「ライフサイエンス・イノベーション」を掲げてこの一帯の開発を進めてきた経緯があり、関連企業やスタートアップの集積が続いています。

同業種が近接して立地することには、人材の流動性、共同研究、取引先との距離といった実務上の意味があります。業種によっては、賃料水準以上に効いてくる条件です。

近隣でもう1棟

本棟の近隣では、野村不動産日本橋本町ビル(地上17階・基準階511.26坪・免震構造)が2026年内に竣工予定です。日本橋本町一丁目・二丁目で、同じ年に2棟の新築供給が重なります。

検討時に確認したい点

記事執筆時点で、天井高・床荷重・OAフロア・非常用発電の容量といった仕様は公表されていません。木造という構法上、床荷重や設備の納まりが鉄骨造と異なる可能性があります。重量物を置く部門を抱える企業は、早い段階で数値を確認しておくとよい建物です。

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